皆さんはどのようなチャートソフトを使っているだろうか。
たぶん、証券会社が無料で提供するツールを使っている方が多いのではないだろうか。
証券会社から無料で提供されるチャートソフトもそれなりに高機能なのでそれらを使うのもよいだろう。
しかし、ちょっと海外に視野を広げ、多少のデータ購読料を支払う気があれば、驚くほど高機能な無料チャートソフトがある。
良い道具を使ってもそれで勝てるわけではないが、一流のスポーツ選手が道具にこだわるのと同じで、我々トレーダーも自分の使うチャートソフトにはこだわりを持つのが自然ではないだろうか。
今日は私が実際に使っている2つの超高機能無料チャートソフトを紹介しよう。
それは、Multicharts と NinjaTrader だ。
1分足よりも短い時間軸のチャートが見たい
自分オリジナルなテクニカルを表示したい
システムトレードに興味がある
複雑なトレードアイデアをバックテストしてみたい
そんな人には特におすすめだ。
ただし、これらのソフトでリアルタイムチャートを表示するにはeSignalやインタラクティブブローカーズからリアルタイムデータを購読しなければならない。
とはいっても、日本株と225先物のデータを購読するとして、
eSignalなら月に1万円程度、
インタラクティブブローカーズに口座を持っている人なら月1000円程度で購読できる。
私はインタラクティブブローカーズの口座で日経225先物をトレードしているので、月1000円程度のコストでこれらのチャートソフトを使っている。
NinjaTrader
NinjaTraderはおそらく世界で一番人気があり、ほとんどのプロトレーダーがメインで使っているチャートソフトだ。
私もチャート表示にはこのNinjaTraderをメインで使っている。
NinjaTraderのすごいところはたくさんあるが、私がこのチャートソフトを使用する理由は
・ティックチャートやRangeチャートなど、国内の証券会社のチャートソフトでは表示できない1分足よりも短い時間軸のチャートを表示できること
・テクニカルが豊富で、後からプラグインとして追加したり、自作することができること。
私の好きなVWAPのスタンダードディビエーションなどは、国内のツールでは表示できないと思う。
・一旦チャートに引いたラインやエリアを保存しておけること
起動するたびに線を引きなおすのは面倒なので重宝している。
・ある銘柄のすべてのチャートに共通のグローバルなラインを引くことができること
例えば、30分足にラインを引き、そのラインをグローバル設定にすれば、
同じ銘柄の他の時間軸のチャートにも反映される。
これはライントレーダーにとっては本当にありがたい機能だ。
私は裁量トレーダーなので関係ないが、
C#を使ってバックテストができたり、
有料版はインタラクティブブローカーズなどの証券会社に接続して自動売買もできる。
無料版で制限されている機能は証券会社に接続して自動売買をするための機能だけだ。
つまり、裁量トレーダーにとっては完全無料で完璧なチャートソフトということだ。
私自身、いずれ購入するつもりで無料版をインストールしたのだが、いまだに有料版にアップグレードする理由がみあたらず、無料版を使い続けている。
Multicharts
MultichartsもNinjaTraderと肩を並べる超高機能チャートソフトだ。
NinjaTraderのライバルだけあって、ほとんど同じような機能を持っている。
私がNinjaTraderだけでなくこのMultichartsも使用するのは、
MultichartsではエクセルDDEに接続してリアルタイムチャートを表示できるからだ。
楽天RSSで取得したリアルタイムデータをエクセル上で計算し、
その計算結果をMultichartsでチャート表示するといったことが可能だ。
この方法で私は自分独自の指標をチャート表示している。
225先物や主要銘柄のデイトレに有効なこのオリジナル指標はかなり役にたつので、また後日詳しく紹介することにしよう。
リアルタイムデータを購読する予算が無い人は、楽天RSSからリアルタイムデーターを取得して完全無料でMultichartsを使うこともできる。
たくさんの銘柄を設定するのはかなり手間なのでデータを購読することをお勧めするが…
無料版での機能制限は、同時に表示できる銘柄数が2つに限定されることだ。
逆に言うと、同時に2つまでならインタラクティブブローカーズなどに接続して自動売買までできるということだ。
カブドットコム証券のチャートの価格帯別出来高が使いやすい
国内証券会社のチャートも進化している。
特に、カブドットコム証券のカブステーションは素晴らしい。
詳細な価格帯別出来高を表示できるのが一番の理由だ。
テクニカルに関しても、欲しいものはほとんど揃っている。
チャートではないが、詳細ランキングという昨日で過去3日間のランキングを表示できるのも大きな強みだ。
さらに、板情報が素晴らしい。
フル板を無料で使えるし、板にも価格帯別出来高を表示できるので、デイトレードやスキャルピングがものすごくやりやすい。
カブドットコム証券のカブステーション、
裁量デイトレーダーにとってはもってこいのトレードソフトと言えるだろう。
同一気配約定情報
GMOクリック証券はちょっと変わった種類チャートを提供している。
それは同一気配約定情報だ。
同一気配約定情報は歩み値のサマリー(まとめ)のような情報と超短期のチャートを組み合わせたようなチャートだ。
最良売り気配か最良買い気配が変わったら新しい足が表示される。5分足などのように5分に一本の足が表示されるのではないところが特徴的だ。
歩み値がデイトレーダーやスキャルパーにとって最も重要な情報の一つであることは間違いない。
そのまとめ的な情報を見ながらトレードできるのは大きな強みになる。
同一気配約定情報を使ったトレード手法は下記のページで詳細に解説しているので参考にしてほしい。
プロはこう使う!GMOクリック証券のツールを使って板読み/歩み値を簡素化する方法
まとめ
1000円~10000円程度のデータ購読料さえ受け入れられるなら、MultichartsとNinjaTraderを無料で使うことができる。
Multichartsは楽天RSSでエクセル表示したリアルタイム株価を取り込んでチャートを描くことができる。
この2つのチャートソフトを使いこなせば、無料版でも、たいていなんでもできてしまう。
カブドットコム証券のカブステーションは価格帯別出来高と板情報が素晴らしい。
GMOクリック証券では同一気配約定情報という、デイトレーダー/スキャルパー必須のチャートを無料で提供している。
全てが無料になる時代が来るという話をどこかで聞いたことがあるが、まさにそうなってきているようである。
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